前回は、レッスン時間内レンタル楽器の利用について深掘りしました。月1回でレッスンだけで吹いていると・・・等といろいろ書きましたが、月1回コースや単発レッスンの方は、レッスンで修正をする期間よりも個人練習をする時間のほうが圧倒的に長いので、練習環境について考えていくことが大事だなぁと思うようになりました。レッスンが月2回以上あると一定期間内で修正ができるのですが、月1回以下となると、レッスン以上に個人練習時間をどう過ごしていくかが上達の肝だと思います。

アンブシュア問題には、鏡を!

アンブシュアが安定しないことを長くお悩みの生徒さまがいらっしゃいました。すでにご経験も長く、よく練習も頑張ってくださるのですが、アンブシュアのお悩みがなかなか解決しません。ただ、レッスンではお伝えするとすぐ治りました。・・・ということは、レッスン以外で行なっている練習環境に問題があるかも!

普段練習しているスタジオには、姿見のような大きな鏡はありますか?

ないです💦

レッスン時間の中ではご自身の変化にすぐ気が付ける方でしたので、練習環境も気づきを得やすくすれば、全く変わってくるように思いました。やはり鏡のない環境で練習をしていると、アンブシュアの微細な変化にも気づきにくくなりますので、とくに問題を抱えていない方でも鏡環境はあってほしいですね。カラオケボックスなど、鏡のない練習場所に行かれる場合は、大きめの鏡と譜面台(できれば2本持参して、1本は楽譜用でもう1本は鏡用にするなど)を持参して常に観察できるようにすると、練習のクオリティが上がります。

音響と環境

昔、間取りの都合でご自宅のお風呂場で練習をされているという生徒さまがいらっしゃいました。お風呂場は響くので大きく聞こえる感じがあると思いますが、その影響なのか、音楽スタジオで演奏を聴いていると、音量がもうちょっと。経営者さんだと社員の皆さんが出社する前もしくは退社後に事務所で練習なさる方が多いのですが、クレームが来ないように静かに吹いていると、いつの間にかこじんまり吹くことが当たり前になっていってしまったり・・・。そういえば私も、一時期自宅で練習ができなくなった頃にカラオケに行っていたのですが、カラオケで吹いていると音が響いてジリジリ言うので、うるさくないようにリード調整して楽器にもそっと息を入れるようになってしまっていたようで、いざホールで吹いたら弱々しい演奏になっていたことがありました。

普段の練習場所を変えることは容易ではないと思います。でも、たまにで良いのでまわりを気にせず思いっきり吹けるようなスタジオや、少し広さのあるお部屋など、定期的にちょっとだけ練習環境を変えてみると、新たに気づきが得られるかもしれません。

自分自身で何かに気づけるように環境を整えていくことも、練習のうちではないかと思います。