年明けに起こった飛行機火災事故から、深く考えさせられている楽器の保険加入について、今回は触れていきたいと思います。
たまにレンタル楽器をご利用になるお客さまから「保険に入った方が良いですか?」と聞かれることはありましたが、自前の楽器で保険に入っている方というのは、今までほとんど聞いたことがありませんでした。当時のお値段(上級でも70〜80万円くらい)から考えると、入るほどでもないかなと思う方が多かったからだと思います。もちろんそれでも高価なものではあるのですが、ご自宅での盗難であれば、火災保険の中でカバーできてしまうし、あとはセコムに加入していたりすると自動的に保険に入っている形なのでそれでいいやとなります。でも、今は上級モデルは150万円は越してしまうものも続々出ていて、ほかの家具の盗難などがあると、だいたい火災保険の家財分というと500万円くらいが一般的なので、はみ出そうな予感が・・・。オーボエもアングレも、とか昔は楽器保険は黄金のフルートとか、ストラディヴァリウスのヴァイオリンのような楽器のためのものと思っていましたが、オーボエもそろそろその域の仲間入りとなりそうです。
検討ポイント①楽器の新品購入価格
毎年毎年値上げを重ねて、数年前に購入した方でもびっくりしてしまうと思います。特に一昨年〜昨年にかけて、平気で10万20万と上がっていきました。リグータの初級モデルと言われるプルミエ・デルフィーヌは現在約75万円くらいしてしまいますので、もはや初級とは言い難いお値段。そんな状況なので、保険を考えていらっしゃる方は今一度価格を調べておくのも良いと思います。楽器に万が一のことがあった時にどのくらいの資金をもって同等の楽器を手に入れられるか把握した上で、保険のご加入を考えてみてください。ただし、内容によっては当時の購入価格分の保証となる場合もありますので、その点も保険商品を選ぶ上で大事なことだと思います。
検討ポイント②移動の多さ
レッスンや楽団活動、お仕事での移動のためにオーボエを持って新幹線や飛行機(!?)移動をすることがある方は、ほとんど自宅で管理する方よりもリスクが高まるかと思います。事故だけでなく、ちょっと荷物を置いた隙に盗まれるということも・・・過去に生徒さまが電車の網棚に置いて盗難されてしまったこともありました。移動が多い方は、考えてみた方が良いかもしれないですね。保険の加入時に使用場所を自宅以外にの場所も含めた設定にしてくださいね。