今年はレンタル楽器をご利用だった方だけでなく、お持ちの楽器のお買い替えも多い年のような感じです。買われるメーカーも人それぞれで、私はマリゴを使っていますが、生徒さまはそれに良い意味で影響されずにいて下さって、本当にバラバラです。いくら私はマリゴがいいとはいっても、生徒さまにベストかどうかは全く別次元の話と心得ているので、ご本人の体や展望に合っていない等でなければ、何か特定のものをお止めしたりはしておらず、原則はメーカー・機種何でも良いと思います。

さて、その新しい楽器。息入れ期間といって、購入して少なくとも3ヶ月間のうちは、重点的にロングトーンをしてして欲しいのですが・・・お買い換えなどですでに息入れ期間をご経験なさっている方には、細かくご一緒に練習しないでお任せしてしまっていました。そして数ヶ月経って新たな楽器でレッスンをしていると、なんとなく吹き手・リード・楽器それぞれのバランスが取りづらそう。特に低音をピアノで吹こうとした時に探り探り感が・・・これはもしかして、息入れルーティンが何か違うのかも?とピンと来て聞いてみたところ、やはりロングトーンが不足していました。急遽レッスンで今一度、息入れについて丁寧に掘り下げていくと、たちまち楽器のストライクゾーンがはっきりとし、リードもしっかりと鳴り始めました。

新しい楽器に息入れをする意味は木の中の水分を飛ばすという意味合いがメインですが、もちろんそれだけでなく、鳴り方を楽器に教えてあげて・知ってあげる大切な楽器との対話時間ですので、存分にお時間を取って取り組んであげてくださいね。私自身も、春に買った楽器をまだまだ慣らしていますが、機種が違うと体の使い方も変わってくるので、そこに合わせるのが難しく、試行錯誤しています。体の使い方を調整するにも、まずはロングトーンから始まるように思います。

新品楽器はこうしてじっくり時間を欠けてすり合わせをしていくことが醍醐味ですが、これが面倒な方は中古も良いと思います。使用年数にもよりますが、ある程度使われているものなら息入れの必要がなく、楽ちんです。

秋から冬にかけては、全クラス楽器のご購入シーズンになります。毎年同じようなことを書き残してしまっておりますが、ボーナス時期となる12月頃は購入需要が非常に増えるのですが、急に楽器の在庫は増えないので、選びにくくなる場合があります。もし「今年のボーナスで買いたいな」とイメージされている方は、少し早めの10月くらいに動き出してみてはいかがでしょうか?皆さまにとって最良のお買い物ができますように、教室一同サポートさせて頂きます!