このお話はよく論争にもなります。今日は、リードの重さ(厚さや開きによって起こる抵抗感)について、お話してみたいと思います。

レッスン等で、暗くてふくよかな音を出すために、重いリードを一生懸命吹いているパターンをよくお見かけします。オーボエは音勝負な楽器なのでお気持ちがよ〜く分かりますが・・・自分に合っていない厚さ・開きで吹き続けると、必然的に無理をしてしまいます。私の場合だと、アンブシュアが崩れていったり、余計な力みが増えて、結果としてバテが早く来たりします。しかし厳密に言うと、いつも自分にとって心地よい抵抗感のリードで吹ける訳でもなく、要求に合ったことができるリードが吹きづらいというのもあるあるなのです。

基本的には、自分に合った開きと厚さで

基本的には、自分の体格や骨格・体力などを把握した上で、無理のないリードの開き・厚さで練習することが良いと思います。その上で、細かな音色の変化や音形の違いをつけやすいような息の入れ方・リードの鳴らし方を会得していきます。ただ、それにもある程度のところまで。すべてを吹き手でコントロールするのは、難しいです。

ちょっと背伸びをするときは、講師など専門家にご相談を!

がっつりフォルテで大きなホールに響かせようと頑張らないといけなかったり、ものすごい弱い音を吹き続けるときであったり、ちょっと無理があるような演奏をするときは、リードも特別対応をする必要があり、いつものリードでは難しい場合があります。その見極めこそ、プロとして演奏をしている講師に聞いてみてください!そこまでシビアでないのに、リードで無理をしてしまう方が意外と多いのです。

理想は、いろいろなリードを操縦できるようになることです。厚すぎるリードばかり吹いていると、薄いリードのコントロールができなくなりますし、逆に中上級者が常にペラペラの薄すぎるリードだと強弱差がつけづらかったり、音程の面でよりシビアになってしまうこともあります。「こうでなければ」といった強すぎる固定観念がある方はいったんその考えを置いておいて、柔軟にリードと仲良くなっていきましょう。

私も今、リードへの思い込みを少しずつ減らしていこうかなぁと実験をいろいろ試みています。自分にとって大切な演奏スタイルは残しつつ、良くない思い込みはどんどん無くしていきたいですね!