皆さまは普段、お仕事や学校、ご家庭などそれぞれのご生活がある中でオーボエをご趣味として楽しまれているかと思います。(当教室には音大受験生もいますが今回はご趣味でオーボエを吹いている方むけの記事として書きます)

そうすると、一週間のうち楽器に触れるお時間はどのくらいでしょうか?生徒さまのご様子を見ていると、週に2〜3回吹ければ優秀だと思います。お忙しい方だと、レッスンの時しか楽器に触れられないということもありますね。それだけ練習の時間が貴重だからこそ、大切なのはその日の練習テーマを決めていくことです。

基礎練習が大事なのはもちろん大前提ですが、例えば週に1回1時間しか練習時間が取れない場合、講師のふだんお伝えしている基礎練習をフルで行うとそれだけで1時間くらい消耗してしまい、ずっと基礎練習だけを繰り返すことになります。これだと、課題の曲にはずっとたどりつけません。よく音大生に語り継がれるような「〇〇フィルの〇〇先生は音大時代に朝から晩までロングトーンをやっていたらしい」といった伝説。それを実践してさらには生徒さまにも同じように教えてしまう指導者がいます。確かにプロを目指すなら必要な鍛錬かもしれませんが、ご趣味で楽しまれる方にとってはまったく不要なことです。限られた時間しか練習出来ない皆さまにとっては、その日一番やるべきことややりたいこと・ショートゴールをしっかり定め、向かっていくようにすると良いです。

例えば、週に1回1時間の練習時間であれば、奇数週は基礎練習、偶数週は曲の練習、といったようにざっくりテーマ分けをしてそれぞれのテーマを掘り下げて練習するのもおすすめです。30分ずつ基礎と曲と分けても良いでしょうし、内容により練習配分を決めていきましょう。

かくいう私も、日々いろいろなタスクをこなしながらオーボエに触れているので、学生の頃のように基礎練習4時間・曲の練習3時間といった湯水のような時間の使い方は出来なくなりました。がっつり基礎練習をするとそれだけで数時間要することもあるので、基礎の中でも何を行うのか照準をしぼるようにしたら、達成感も持てて充実したと思います。