少数派ではありますが、細かい作業が得意な方や、深くオーボエのことを知りたい方は、ご自身でリードを作っていらっしゃいます。音大生レベルになれば自分で作ることが普通になっていきますが、ふだんお仕事などを持っている中で休日にオーボエを吹くだけでなくリードまで自作なさるなんて、とってもとってもすごい!なかなか出来ないことだと思います・・・!音楽家ならリードづくりも業務内ですが、ご趣味でほかにお仕事を持つ生徒さまにとっては、有限である休日から練習に加えてリード作りをする時間を捻出していくことは、相当ストイックな方でないと、成し得ないことです。

リード作り自体にご興味を持ってくださる生徒さまの数は多いのですが、自給自足できるようになるためにはコンスタントに2〜3年前後程度(毎月作る本数でこの年数は変わりますが、ご趣味の範囲と考えると1桁台になる方がほとんどです)作り続けないと生産できるようにはならないので、まずその土台に乗っていくところで挫折してしまう方が多いです。楽団活動をされている方はとくに、リードを作るより練習しないといけないので、既製品を買うほうに向かう方がどうしても多数派です。楽団活動をされていなくても発表会等の演奏会があるとその時期は練習に集中するため、両立させながらコンスタントに作り続けることは、なかなかできないのです。私のクラスでも自作されている方の中でまだ自作で演奏会に出るところまでいっていない方は、本番の3ヶ月くらい前にはいったん自作をお休みして、終わってからまたお時間を取るようにご案内していますが、そうしているとお休みしている間に作り方を忘れてしまったりして、振り出しまでとはいかなくても多少「思い出し」の時間が必要になることも。そうしていつの間にか、4年5年と時が経っていってしまったり・・・。リードの仕組みを知る、または作ることを楽しんでくださる方であれば、こうしてスローペースでも十分に有意義なことなのですが、

今年は、自分のリードを気持ちよく吹けるようようになりたい!

そんな素敵な目標をかかげられた生徒さまがいらっしゃいました。数年リードレッスンを続けているのですでに綺麗な削りで良い音も出るのですが、音程がきれいに並びにくかったり、難しいことをしようとするときに既製品よりも苦労してしまうので、本番で使えるかという点で言うと、あと一歩のところでした。ただその一歩が、なかなか前に進みません。

こんなとき、どんなアプローチをしたら良いだろうか・・・次回に続きます★