弟子のレッスンの時に、大体どんなルーティンで練習をしているか、という話になりました。日によって違うのはもちろん良いのですが、特に受験対策となると取り組む曲もある程度決まっているので、練習も自ずと固定化しやすいのです。

様子を聞いてみると、練習の内容としては悪くないのだけれど、肝心のエチュードが今ひとつ・・・それはどうしてか?とじっくり考えてみると、これは私も子どもの頃はそう思っている節があったのですが、音を出して決められたメニューをこなすことで「できた」と完結させているような感じがしました。勉強とも一緒ですが、その時間を取って取り組んだだけでは、なかなか身につかないものですね。

基礎練習は特に果てなき道の中でゴールを定めることがやや難しいと思いますが、どこかで自分でゴールを決めておくことで、「できた」のラインがはっきりと見えてきます。そのゴールが「今日」でも「本番の日」でも、またはどちらも設定しても良いので、逆算して練習に活かしていけるとハナマルです。基礎練習が嫌になっていく原因の一つが「ゴールが見えない」というところにあると思うので(個人的な主観?)そこがクリアできると取り組無のも気が楽になっていくような感じもあります。

この逆算という心がけは、楽器演奏以外のことにも活きてくる大切なスキルだと思いますし、さらにはリードを自作している方にとっては練習とリード作りとで他の楽器よりも練習に割ける時間が少ないので、練習時間が不必要に長くだらけてしまうようなことは減らしたいところ・・・。対してリード作りはどんなに上手に逆算しても材料などの要因で必ず良いものが一定の打率で出来上がるとは限らないので、いかに練習をスケジュールして計画的にこなしていくかが重要ですよね。オーボエは不確定要素が多い楽器なので、管理できるものをきちっとすること・要領よくこなすこと、これが上達に密接に関わっています。

何より、練習をすることが精神的に楽になりますので、ぜひ心掛けてみてください♪