特に吹奏楽界隈で活動をされる生徒さまから聞くお悩みになりますが、合奏でtuttiになった時に自分の音が全く聞こえなくなるという問題。今日はこれについて掘り下げたいと思います。

埋もれてしまう原因

合奏で後ろのサックスやフロントベル系の金管楽器の音にかき消されてしまいがちなオーボエ。埋もれてしまう原因としてまず考えられるのは、薄くて柔らかいリードを使っているケースです。小さなお部屋で練習する分にはちょうどよくても、いざホールなどで大編成で合奏すると、全く聞こえなくなることもあるかもしれませんね。小さな防音室で調整していざリハーサルに行ったら全然ダメだったということは私自身もよく経験しています。合奏に適したリードは、合奏をしながら聴き定めていくのが良いと思います。

また、リード以外のことだと楽器モデルのもつ得意な分野があります。tuttiになると埋もれやすい機種もありますね。

tuttiで抜けるようなリードが良いのか?

では、tuttiで吹いた時にオーボエの音が抜けて聞こえるようなリードが良いのか?というとそうでもありません。50人程度の吹奏楽で、オーボエ一人の音が聴き分けできるように吹くことはまず不可能であり、それが必要なシチュエーションもほぼないと思われますので、皆で一斉に音を出しているような時に自分の音が聴こえないというケースには、あまり深く悩みを持つ必要はないと思います。tuttiでは合奏の音色の一部として入っていれば良いのではないでしょうか。

オーボエが聴こえて欲しいところは、だいたい静か

吹奏楽でのオーボエソロというと、ポップスならジブリ系、クラシックだとオケのアレンジものが多いですが、いずれも「泣かせる」ノスタルジックなシーンだったりします。たっぷり吹き込む必要があることはありますが、普通に演奏してもある程度は聴こえてくれますので、サックスや金管のような音量を目指さなくても問題ないはずです。ただ、それに適したリードと考えると、少なくともペラペラしたようなものではないと思います。

オーボエはダイナミックにガンガン鳴らす係ではないので、そういうことは得意な楽器にお願いして、いざという時のソロが決められることや、木管の音色の一つとしてメロディに花を添えられることが大事ではないでしょうか!会社みたいですが、合奏も適材適所になっているので、オーボエに任されていることは何なのかを今一度考えて合奏に臨んでみてください。(お説教くさい・・・)