近頃、小学生それも低学年のお子さまのレッスンのご依頼を頂くことが増えました。その都度ご相談に乗らせて頂いておりますが、「うちの子はいつからオーボエを始められるのかしら?」と考えられる親御さまのために、スタートできる基準と、スタートできる場合のお願いを、一度記事にさせて頂くことにしました。
小学生がオーボエを始められるかどうかの基準
- 上下ともに前歯が永久歯に生え変わっている
- 同学年内で平均以上の体格(低学年で小さめの子は、指が届かない場合が多いです)
- 歯列矯正をしていない、もしくは先々検討していない
- 30分強、講師の話を聞いて座っていられる
上記のとおりです。まず大きいのは歯のことで、前歯に隙間がある状態だととても演奏しづらいので、前歯は上下ともに永久歯が生え揃っていることが必要です。また、顎の成長途中で歯がよく動くお年頃なので、歯並びにも少なからず影響を与えることが考えられ、歯列矯正を行なっている子(もしくはこの先歯列矯正をしそうな子)は、可能であれば治療が落ち着いたタイミングを医師としっかりご相談になってくださいね。
それと、当教室は中学生〜大人をイメージしてレッスンコースを作っているので、小学生のお子さまからするとレッスン時間がやや長く感じられてしまうと思います。学校で45分座って授業を受けることができているか、先生のお話を聞けているか、学校の個人面談などで担任の先生に客観的な様子を聞いた上でご判断ください。最近では王道ルートですが、保育園から小学校に進学していると、座ってじっと授業を受ける経験が全く初めての子もいらっしゃると思いますので、学校の座学授業に慣れてからがおすすめです。ピアノやヴァイオリンの個人レッスンに通っているお子さまもいらっしゃいますが、何らかの理由で途中で辞めている子は、音楽に苦手意識を持っていたり、個別の空間でじっとレッスンを受けることが好きでない可能性があります。小学校中学年ほどまでは性格的な向き不向きが大きいので、苦手なものが増えないよう、開始時期を見送ることも大切です。
小学4年生以下がオーボエレッスンを受講する際のお願い
- 大人の保護者1名がレッスン にご同席ください
- 事故防止のため、下のごきょうだいのご同室は不可です
- リードや楽器の繊細な扱いが難しいので、練習時およびレッスン 時ともに準備と片付けは保護者の方が行なってください
- 短期間で買い替えが必要になってしまう可能性が高いので、小学生のうちはなるべくマイ楽器のご購入には踏み切らず、レンタルをご利用ください
- 小学5年生以上でも、必要な場合は上記のご対応をお願いさせて頂く場合があります
まずは上記5点をお守り頂きたくお願いしております。楽器やリードの取り扱いは大人でも難しいことで、さらに力も必要となってきますので、講師がご自身でできると判断できるまでは、個人練習のときも親御さまがリードや楽器を取り扱って頂きますようお願いいたします。レッスンの際には、大人の保護者の方1名のご同室が必須で、下のお子さまもご一緒にお入り頂くことができませんので、下にごきょうだいがいらっしゃるご家庭は、ご家族などに見て頂く必要が出てしまいます。楽器やリードの扱いからレッスンのご同室まで、親御さまにはかなりご負担が多くなってしまいますが、本来の開始適齢期以下でのスタートですので、親御さまのフォローを頂いてはじめて成立して参ります。もしもご了承が頂けるようであれば、ぜひ体験レッスンにお越しください!
ただし、オーボエはピアノやヴァイオリンと違って、開始年齢が低ければ有利というものでもありません。私は高校生からですし、音大には一番遅くて高校2年から始めた子もいましたが現在は現役バリバリの演奏家です。ひとりで電車に乗って通えるくらいの年齢になってから始めるのでも十分です。ご家庭でしっかりご相談頂いた上で、「いま始めよう!」と思った時に、ご連絡くださいね。