近頃、リード制作のレッスンを受けたいという方からのお問合せが続いております。お問合せになった方の状況はひとそれぞれで、オーボエそのものをまだ始めていない方から、長年演奏もリード作りもされている方までいらっしゃいましたが、今回はこれからリード作りを学び始めたいという方むけに、一度把握して頂くと良いことをまとめてみたいと思います。

作り方をひととおりお伝えするのは、合計5時間程度で可能。しかし・・・

舟形ケーンから完成するところまでのひととおりのご説明とレクチャーは、おおよそ5時間程度あればできますが、その1回で出来るようになるわけではありません。ひとまずリードの仕組みを知る上ではそれだけでも十分ですが、もし自作リードで演奏できるようになりたいという目標があるなら、500本くらい作る経験が必要になると言われます!月に20本制作したとしても、2年程度かかる計算ですね。そんなに毎月作れる方は少なく、平均3〜5本(頑張る方でも10本)くらいです。仮に月5本ずつのペースで作ったとしたら8年ちょっとですね(驚)習得には長い時間と経験が必要になるということを前提としてスタートして頂けたら、挫折は少なくなるかと思います・・・!

個人練習時間とリード作りの時間、両方をバランスよく確保できるゆとりが必要

月5本作り続けるとして、メーキングマシンを使わず練習する場合、結構な時間を要します。お忙しくオーボエの練習時間の確保だけで精一杯という方だと、なかなかリード作りまで手が回らないこともあります。個人練習時間とは別にリードと向き合うほどの時間の余裕がある状況になってからのスタートがおすすめです。無理して始めて途中で辞めてしまうと、作り方を忘れてしまってもったいないことも・・・。練習だけで時間が目一杯な方は、無理してリード作りを始めなくても良いかもしれません。

マシンをすぐ購入しない方が上達する

手削りに時間がかかるので、早々にマシンを購入してしまうケースがあります。確かにマシンで削ると早く仕上がりはしますが、どんな材料も同じように削れるだけなので、個体差への対応はできません。ケーンは天然のものなのでひとつひとつ違いがあり、それぞれに合わせて手直しをすることが大変重要ですが、どこを直すかは手削りで培った「勘」が重要。マシンを使ったとしても最後の手直しはほぼ必要になりますが、その大切な段階でどこを削ったら良いか分からないとうまくいかないことが多いように思います。

オーボエのリード作りは、時間も費用もかかる、極めて効率の悪い作業です。上手にできるようになれば市販品を買うよりもお安く済みますが、そこに至るまでにたくさんの時間と費用のロスがあります。「そういうものだ」と分かって始めるのと、そうでないのでは違ってくるかと思いましたので、今回は厳しい現実を書き連ねてみました。それでもやってみたいと思う方は、ぜひお越しくださいね!