とくに練習頻度やレッスンコースが変わっていないのに、いままでできていた時間連続演奏ができなくなっていく・・・そんな問題に直面したことはございますか?生徒さまにご相談頂くことがたまにあるのですが、これはオーボエを吹く頻度を増やしていければ問題ないと思っていました。でもその前に、練習もレッスンも頻度が前と「同じ」なのにこのような現象が起こること自体に目を向ける必要を感じます。

基礎体力の低下

人間誰しも向き合わねばならないのが、20代からスタートしていると言われる基礎体力の低下という問題。レッスンも練習も頻度が変わらないのであれば、オーボエ演奏以前に体力が低下していることが原因かもしれません。3年続いたコロナの影響で運動量がそれまで以上に減り、体力低下が顕著になられている方は多いと思います(私もそうでした)。また、加齢による影響も大きく、例えば私は大学1年生の頃と体重は変わらないのですが、筋肉量は明らかに今の方が少なく、フィジカルケアを怠ると疲労感が抜けません(笑)10代の頃と同じように練習をこなそうにも、きっとパフォーマンスは変わってきてしまっていると思います。衰えがあるぶん、筋トレや有酸素運動などのプラスアルファのトレーニングをしていくことで、ようやく過去に対してプラマイゼロになれるように感じます。基本的には、大人になったら去年より体力が落ちていくという前提に動くことを忘れないようにしたいです。40代・50代と大人のステージを昇っていけばいくほど、プラスアルファで行うトレーニングの分量は増えていくだろうと予想します。お肌のケアがより丁寧になっていくのと似ていますね。

体に良いことをすると上達につながる

体が辛ければ、前向きな気持ちで練習をすることは難しいと思います。身軽な状況を作ることで練習を楽しむ土台ができますので、まずは体力づくりや栄養状態の見直しなどをしてみませんか?辛い状態で無理して練習をしてどうにかなるのは、長くても20代まで。30歳を過ぎたら、まずは体がどうなっているか改めて振り返り、より良い状況を作って、そこからオーボエの演奏に発展していけると良いですね。

大人になってからの「がむしゃら練習」は、体を壊す危険が伴います。体の衰えについて考えられるようになった年齢からこそ、大人の生徒さまにより寄り添えるレッスンにできるような気がします。体の変化もひとつの経験として、レッスンや練習に生かしていきたいと思います♪