このテーマに向き合うのは、講師11年目にしてはじめての出来事です。なぜならば、まず私自身に全く経験がなく、さらには500名以上レッスンを行ってきて、たまにレッスンの最後になることはあっても、そこまで深刻なケースがなかったから・・・。でも、この度紆余曲折あってこの大きな問題に立ち向かうこととなりました。

レッスンはそこまで長時間にはなりませんし、キツイと思えば休めるため、これまで対峙する機会がなかっただけだと思います。音大時代はおさらい会や試験でキツイ曲を演奏することがよくあったので、鼻抜けが起きて吹けなくなる先輩同級生後輩はひと学年にひとりくらいの確率で居ました。当時おさらい会をすると、仲の良い先輩や同級生で飲みながら反省会をしていたのですが(笑)その時聞いたのは

鼻抜けすると、もうその日は吹けなくなるんだよね・・・

衝撃的な事実でした。ただの口のバテならば、ちょっと休めばどうにかなります。鼻抜けもバテの一種なので時間を多少置けば治るのだろうと思っていたら、どうやらそういうものではないらしい。とにかく、抜け始めるともうもとには戻れないというのが、全員が共通して言っていたことでした。

あるときは、元々の体質も一因としてあるというようなことも聞きました。やせ型の方はなりやすいとか、鼻の弁の生まれつきの形状とか・・・。

では体質と言われるとどうしようもないのか?と思ってしまいますが、調査を進めていくと、克服した方も多いことが判明しました。

これをすれば100%全員治る!というものはありませんので、試行錯誤しながらその方に合ったものを見つけ出していくようにはなりますが、徐々に私の中で、どのようなことをすれば改善されていくかが分かってきました。そうして研究を進めていくと、そもそも私のクラスで深刻に鼻抜けする方がいらっしゃらなかったのは、基本的な奏法やリードの息通りによって自然と回避されてきたのかも?とも少し思ったりします。

もしも鼻抜けにお悩みの方がいらっしゃれば、ぜひご相談ください(備考欄に必ずご明記ください!)

体のことを学ぶ楽しさも得られますので、この悩みは決して悪いことばかりではないと思います。