こんにちは

今日は、よく寄せられるお悩み。「オーボエを吹いているとクラクラする」ことについてお話したいと思います。

オーボエは、そもそも息がスムーズに入らない楽器なので、入らない分を捨てなければなりません。けれど、苦しいことを「そうだ吸わないと!」と反射的に吸ってしまう方が大変多いのです。

10吸ったら、1楽器に入って、9捨てる。

オーボエの呼吸はこの繰り返しになるのですが、それを習得できていない方は意外と多いです。他の管楽器にはこのような息を捨てるような行為はないので、どうしたら良いのか皆さま分からないのです。

オーボエの場合上記の理由によって肺活量の有無はあまり関係がなく、それよりも、ご自身が「なぜ苦しいのか」その原因をはき違えないことが大切なように思います。「吐きたくて苦しい」「吸えなくて苦しい」これは相反する原因なので、逆のことをすると余計に苦しくなってしまいますよね。通常他の管楽器の場合はほぼすべてが「吸えなくて苦しい」しかないので、当然オーボエもそうなのだろうと思いがちです!

クラクラしてしまうのは、吐きたいのにさらに吸って過呼吸状態になっていることが原因です。しっかりと息を吐きだしてから、新たな酸素を取り入れ、体を新しくしてあげるイメージを持って、呼吸に耳を傾けましょう。苦しい時は、呼吸のバランスがきっと崩れているはずです。

また、慣れていない時に一瞬で呼吸を行おうとしたときに、力んでしまって、どんどん疲れていく方向にいってしまうことも多々あります。まずは基礎練習、ロングトーンで、インターバル(間隔)を長めに取り、ゆっくりと吐く・吸うを繰り返し行ってみてください。ゆっくりとした呼吸はそれはそれで腹筋をはじめとする体幹を上手に使わなければ、実践できないことです。ゆっくりで出来ないことは、早くしても出来ないので、まずはゆっくり確実にブレスを行えるようになってから、その体の使い方を変えないよう、少しずつインターバルを短く出来るように練習しましょう。そのうち、インターバルを短くしつつ、ロングトーンの長さを伸ばし、テンポを落としていきましょう。良い練習になりますよ♪

ただ、文面にすると簡単そうに見えて、実践には少しコツが要ります。ご経験者であっても、この呼吸はなかなかできている方はいらっしゃらないので、ぜひご自身の奏法でお悩みのことがございましたら、体験レッスンに遊びにいらしてくださいね。