皆さまは、オーボエのどんなところが好きですか?皆さまに聞く機会はあっても、自分で深く考えて言葉にしたことがほとんどなかったなと思い、今回記事のテーマにしてみました。

カスタマイズ性が高い!

良い感じの言い方にしていますが、要はメカニックで複雑だということですね(笑)リード一つで音色もピッチも変わるし、楽器もメーカーや機種による差がすごい。自分好みのリードと楽器を求めて長い長い旅を楽しめます。時に苦しい時もあるけれど、あまりにも奥が深くて私は絶対に飽きることはないと思っています!

唯一無二の濃すぎる存在感

たった1本で合奏全体の流れを変えるのがオーボエの音色。決してチームプレイが上手な楽器ではないけれど、誰にもその代わりができない唯一無二の存在というのが素敵だなと思います。生徒さまとお話ししていても、「この音が好き!!」と仰る方が多いです。

歴史が古いながらも、日本ではまだまだ未開拓

オーボエのために作られた楽曲は、バロック時代から存在しています。クラリネットやサックスと比べれば古い時代の作品から幅広く親しめる点もオーボエの奥深く面白いところだと思いますが、日本においてのオーボエ史は浅く、今まさに発展していっているところです。私がこの仕事をスタートさせて14年目、この13年間の間でオーボエ愛好家はものすごく増えましたし、世界で活躍される日本人プロ奏者の数もこれまで以上と感じます。真面目な日本人の気質とオーボエとの相性は良いのではないかとも思っているので、これから普及してどんなふうに日本のオーボエ界が盛り上がっていくか見守っていくこともすごく楽しいです。すでに飽和状態でない業界だから、仕事として楽しく続けられているような気がします。

難しい楽器だから、気づきも多い

複雑で難しい楽器だからこそ、「何も考えずにとりあえず吹く」という類の練習は基本的にあまり向いていないと思います。いつも、「どうしたらより良くなる?」「明日はこんなふうに練習しよう!」個人練習もレッスンも、いっぱい色々な作戦を立てて考えて練りまくります。その繰り返しをすることで、演奏以外の自分自身への深い気づきにもつながっていく・・・オーボエを演奏することが、自分の人生の導きになっていると感じます。

奥深さに絶望することもありますが(笑)その分魅力たっぷりなオーボエという魔境。もっと多くの方に触れて楽しんで頂けるよう、2024年の残り3ヶ月ほども張り切って営業していきたいと思います!