近頃、さまざまな理由で単発レッスンのご依頼を多く頂いております。ご理由はさまざまですが、一番多いのが、吹奏楽部に所属されているお子さまが、演奏会前になってリードや奏法のことで悩まれて、慌てて親御さまがレッスン教室を探されるというケースです。演奏会直前に行き詰まるのはご本人がとても辛いのでなるべく回避してあげたいところですが、そのために普段から定期的にレッスンに通っていくことが大切だと思いました。

そんな理由で、今回は「毎月レッスンに通う意味を考える」というテーマで記事を書いていきたいと思います。

調子が悪いときの対策は、良いときを見ることで分かる

毎月1回以上定期的にレッスンに来て頂いて、だいたい10回くらいレッスンをすると、調子の波がよく見えてきます。調子が悪いときにどう対策をしたら良いか、というのは人それぞれ違いがあり、その見極めには逆に調子が良いときを知っていることが大切です。単発で何か困っている調子の悪い状態でいらっしゃると、調子の良いときがどのような状態かが分からないので、講師の経験と勘、そして講師と生徒さまとの奏法のマッチ等の運も関わってきてしまいます。もちろん、単発でも何度か見させて頂けると分かったりしますが、初見1回で的確に言い当て解決に導くことは、かなり難しいと思います。

レッスンという小さな本番が、メンタルを強くする

いくら慣れても、レッスンで演奏するのは多少なり緊張感のあるものだと思います。レッスンという「小さな本番」を毎月重ねていくと、本番で演奏する度胸が少しずつついていきます。発表会を見ていても、ものすごく緊張して演奏できないという方は今まで1名もいらっしゃらなかったので、皆さまレッスンを通して心も鍛えられているように思っていたりします。

1回のレッスンでの変化は小さい、けれど・・・

いつも記事に記載していることですが、学習塾に通って1回で成績が上がらないのと同じで、楽器のレッスン全般においても、1回のレッスンで魔法のように劇的に変わることは、残念ながらありません。地味な練習、レッスンを何ヶ月・何年と積み重ねていくうちに、気がついたら前より上達しています。地味で誰でも出来そうなことをいかに習慣にしていけるかが、上達においてとても大切なポイントなので、なるべくこの地味な道程が楽しくワクワクするものなるように、活き活きとしたレッスンを心がけています!レッスンはモチベーションキープのためにとても重要ですね。

個人練習がうまくできなくても、毎月レッスンに来てくださることも努力のひとつ。お仕事や学校など抱えるものがいっぱいある生徒さま方ですが、オーボエを大切に思い、スタジオに足を運んで頂けることがとても嬉しいです。生徒さまから毎月頂くお時間を、大事に大事にレッスンしていきます。

遠方にお住まいであったり、お忙しくて毎月はいらっしゃれない方もおられると思いますが、1回のレッスンで結果を求めずに、数ヶ月に1回でも継続してみて、経過をあせらずゆっくりと見て頂けましたら幸いです♪