ただ今、芸術系大学受験のためのレッスンで絶賛試験前の追い込み中の山内です。

試験曲はとある古典派のコンチェルト。だいたい5分半くらいの連続演奏となります。レッスンでは最近録音をして、フィードバックを一緒にしているのですが、最後の仕上げの通しでの出来事。

もう最初の提示部分で「プスッ!!」となって、そこから心が折れてしまった生徒ちゃん。もうず~っと5分半もの間そのミスを引きずって不本意な演奏に…。

それは、吹奏楽のソロであればきっと10秒くらいしかないし、ミスしたらもうそこで挽回の余地はないけれど、5分半もあるのに最初の微々たるミスを引きずってどうするんだ~!と一緒に反省しました。録音して聴けば思い出すかもしれないけれど、その後できっちり挽回すれば、そんな小さなこと、試験官の先生はきっと忘れちゃうから、大丈夫!(笑)一部を見るのではなく、もっと曲全体をイメージするように、とお話していました。

ミスを恐れて曲がちゃんとコンチェルトにならないのは、一番もったいないです。ちょっとくらい音が出なくても、指が転がっても、一歩下がって曲の全体像を見てあげると、案外悪くないかもしれませんよ(^^)結構ソロで長時間演奏するときは「はったり」って大事だと思っています(笑)現に私はそうやってきたタイプなので…(笑)

今、発表会にむけてソロの練習をはじめた皆さまにもぜひお伝えしておきたいのですが、長時間ひとりで演奏するというのは、それなりの度胸が必要です。吹奏楽やオーケストラの中でのソロだと一緒にステージに上がる他の方から無言のプレッシャーを感じながら数小節のソロを吹く緊張感はまたそれとは違った度胸がいりますね。例えるならば長距離走と短距離走です。合奏でのソロは短距離走ですが、今回のようなコンチェルトなどは長距離走。瞬間湯沸かし器的な集中では、ゴールにいくことはできません。メンタルの鍛え方もちょっと違ってくるし、作戦も変わります。アスリートだと長距離と短距離で鍛える筋肉も違うのでどちらもできる選手は少ないですが、オーボエに関してはどちらも出来ると強いですね。ただ、それにはリードを少し切り替えたりする必要もあるので、リード選び・作りにも多少のテクニックもいります。それさえできれば、無敵ですよ~(^^)

毎年のことのようにお話している気がしますが、生徒さまには様々な演奏形態にチャレンジしていって頂きたいと思っています。当教室ではそのチャンスを出来るだけお作りしていくつもりです(^^)