指摘の内容、お悩みなどによってコースの変更を考えると良いというお話はよくここで書いていますが、個人練習とレッスンとの望ましい比率については触れたことがなかったと思います。当教室はお忙しい社会人の方がメインなので、楽器の習い事のイメージの「毎週通う」スタイルばかりではありません。だいたい半数の方が月2回か月1回です。その回数を増やすのは、ご生活上難しい方も多いし、仮に頑張っても辛くなってしまっては元も子もありません。そこで意識して頂くと良いのは、個人練習とレッスンの比率です。

初心者は、個人練習4回前後に1回の個人レッスンがおすすめ

アンブシュアを作っている段階のような初心者の方の場合だと、個人練習を4回程度行うごとに1回のレッスンがあるのが理想です。あまり個人練習の回数が多くなると、知らず知らずのうちにオリジナルの奏法に偏っていってしまうので、前回のレッスンの内容がおおよそ定着する4回程度を目安としてみました。週に2回練習する方だと、月2回。週に1回程度練習する方だと、だいたい月に1回のレッスンペースですね。

ある程度個人練習できるようになった中級者は、個人練習6〜8回に1回の個人レッスンがおすすめ

初級段階は超えて、ある程度自分で基礎練習をこなせるようになって、練習曲集「ヒンケ」も中盤に進んできた頃からは、個人練習の比率を増やし始めて良いと思います。週に2〜3回練習する方で、月1〜2回くらいの頻度になります。中級者の中でも練習曲集がヴィーデマンやフェルリングなどの難しい楽曲になってくると、レッスンにかかる時間が長くなるので、レッスン回数というよりレッスン時間の拡張が必要になってきます。また、個人レッスンの回数もより多く・長く必要になっていきます。

長年我流で練習してきた方は、あえて個人練習回数を減らしてみるのも?!

長年我流でオーボエを頑張って来られて、更年期や還暦を迎えられる頃に体の変化が起こり、いままでの奏法では難しくなる方のご相談を昨年頃から多く受けるようになりました。そういった方のレッスンをさせて頂く際には、無理にこれまでの奏法を一から変えようとするのはご負担になりますので、強いご要望がなければ、まずは月1回程度から慣らしていきます。個人練習頻度も人によりますが、長年オーボエを頑張っている方ですと練習が習慣化しているので、多い方では毎日、少ない方でもアマオケの練習に行かれたりで週1回程度は演奏されていらっしゃるケースがほとんどでした。奏法を変えたいとお考えの方だと、個人練習が多ければ多いほど良いかというと実はそうでもない場合もあり、練習回数が多いとレッスンで感じたものが徐々に薄まってしまい、元のくせに戻りやすい傾向もあるので、レッスン頻度は月1回程度としても、個人練習頻度は最初は一時的にあえて少し減らして、集中して練習できるタイミングだけに絞るのも良いのかもしれません。

レッスンでの印象を頭に残しておくために、個人練習とレッスンの比率について少し考えてみると良いと思います♪あくまでも今回のものは平均値で、誰にでも当てはまるものではありません。ご自身にとって最も定着する「黄金比率」を探してみてくださいね♪