前にも同じような題材で記事を書きました。最近の学生さんは学業がとっても忙しく、部活以外で練習する時間が持てない子が本当に多いです。部活の中で個人練習の時間が組み込まれているところもありますが、とりあえず合奏だけするというところが近頃は多いように感じます。「部活の時間も少なく、個人練習もできないが、せめて効率よく上達できないか」という思いでレッスンにいらっしゃるケースが本当に増えています。そして、そんな状況に思い悩む子の話やご相談も、たくさん聞くようになりました。
「レッスンに来れば上達するわけではない」という正論
繰り返しお伝えしていることですが、レッスンはお医者さんや美容院ではないので、受ければ必ずその場でレベルアップできるわけではありません(大人の方のレッスンや、レッスン時間内レンタル楽器を使ってのレッスンはそもそもコンセプトが違うので、ここに当てはまらない場合も勿論あります)。サービス内容の属性としては、基本的には塾やスポーツクラブに近いと思います。レッスンの内容を吸収して個人練習や合奏に活かせてはじめて上達します。レッスンとは、そういう場であることを学生さんたちには常日頃から伝えるようにしています。
「分かっているけど、それでも上達したい」ジレンマ
前項目での内容を理解した上で、「でも、時間がない。そんな状況でも、上手くなりたいんです!」と気持ちを教えてくれることも少なくありません。分かっていても、それができないのかぁ・・・ご本人たちもですが、レッスンをさせて頂いている側としても、大変悩ましいです。「練習しよう」→「無理です、時間がありません」の堂々巡りになってしまうので、まずは講師側がこの状況を受け止めることが必要ですね。
できることから、やってみよう
①上達をあきらめないこと
最初に、どこかで「どうせ時間もないし、私はこれ以上上手くなれないよね」と思っていないでしょうか?正論で言えば確かにそうなんだけど、意識がその状態ならより一層モチベーションも下がってしまうので、まずは自分自身が自分の上達を諦めないマインドを持って欲しいですね。
②良い音楽を取り込もう
通学などの移動時間や勉強をしている時間のBGMに、センスの良い演奏のCDを鑑賞する!これは大変おすすめです。良い音、良い音楽をするためには、イメージが大切です。イメージをするための材料として、生の演奏会に通うのが最善ですが、忙しい方はCD鑑賞で◎ 自分が好きだと思う音、音楽を見つけましょう。
③本当にオーボエが好きで個人練習したいなら、部活を辞めるのも選択肢
やりたいのにできない、という思いが強いのであれば、部活に無理して在籍をしている必要はないと思います。部活を辞めて、その分自宅で個人練習をして楽しむというのも良い選択かもしれません。
上達するためには、何か小さなことでも自分の足で一歩踏み出すことが大事です。な〜んにもしないでレッスンだけ受けているのはもったいないこと・・・レッスンを通して子どもたちの意識改革もしっかりやっていきます。