比較的レッスンでも話題になる、演奏する際の「立ち方」。私のクラスではレッスン中には座奏(座って演奏すること)のことが多いのですが、管楽器の演奏はどれを取っても下半身の筋肉を使うため、できれば立奏(立って演奏すること)でも練習しておくと良いですね。両方できるようにバランスよくどちらでも練習するのがベストではないでしょうか。さて、今日はそのうちの「立奏」時のことを、お話していこうと思います。
「気をつけ!」は実はあまり良くない
気をつけ、ぴっ!の姿勢は良いのかと思いますが、両足をぴたっとつけて膝もロックされたような姿勢は、下半身に関しては演奏には好ましい姿勢とは言われないことが多いです。理由はいろいろとあるのですが、私自身は膝のロックが良くないと感じます。長い時間吹いてみると膝に負荷がかかりやすいのか違和感を覚えることがありました。ただ、足を閉じて吹くと内腿の筋肉を使えるので、あまり長時間でなければ良い効果も得られそうに思います。
いろいろなポーズでオーボエを吹いてみるススメ
大げさな表現かもしれませんが、オーボエ演奏は全身の筋肉に影響しているので、全身運動とも言えると思います。でも、座って吹いていると意識の中心が口とお腹ばかりになって、それ以外のところに目を向けにくくなってしまうことがあります。そこでおすすめしたいのが、いろいろな立ち方をしながらオーボエを吹いてみるということ!!(笑)片足立ち・つまさき立ち・片足重心・膝を曲げる・・・その際のおすすめ練習は、ロングトーンです。いつものロングトーンより1.3倍くらいの負荷で息が切れやすくなりますが、ある立ち方にするとよく鳴るポイントが見つかることや、最もメリットなのが体の温まりも早く脱力しやすくなることです。
さまざまな立ち方をするうちに、オーボエを吹くときに下半身のどの筋肉を意識すると良いのかも見えてきて、どう重心をとったら自分にとってベストかもはっきりします。プロ奏者たちの立奏もさまざまですが、骨格や演奏時のくせもそれぞれなので、自分に合うものを選択していけると、長く無理なく楽しく演奏できると思います。
そんな考えもあって、ヨガの立ちポーズをオーボエを吹きながらやってみたら面白そうだなと前々から思っているのですが、よろけてリードや楽器が壊れそうなので、まだ実戦できておりません(笑)ヨガが得意な方、チャレンジされたらぜひ教えてください!