2025年最初のコラム記事です。本年もどうぞよろしくお願いいたします!

オーボエを吹いていて、下記のようなお悩みを抱えていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。

  • 一生懸命吹こうとすると、力んでしまう
  • 音が遠くに飛ばない、小さい
  • 音色が硬い

このような症状がある方とは、体のことを一から学んで基礎練習を積み重ねるようにしてきましたが、それでもなかなか癖が抜けないことも。そんなとき、イングリッシュホルンが一役買ってくれそうなことに気づきました。なぜイングリッシュホルンが良いかというと

  • 管長がオーボエよりも長いので、オーボエよりも息を長くしっかりと吹き込む為
  • 響かせるためにアンブシュアや奏法にコツがいる為

ざっくり言うとこんな感じです。イングリッシュホルンはオーボエよりも全長が長いぶん、息の到達点を少し先に感じながら演奏する必要があり、そのためには過度な力みを手放すことになるし、体を正しく操る必要があります。これをオーボエで心がければ良いのですが、それよりもイングリッシュホルンのほうがより顕著なので、矯正しやすいように思いました。また、響きを止めるようなアンブシュアをしていると、イングリッシュホルンはとても鳴らしづらいです。オーボエだとそれでもなんとかなって聴こえますが、音色が硬い方向に傾きますので、これが常態化するのは良くないと思います。そんなときイングリッシュホルンがリードの鳴らし方を教えてくれるので、余計なものを取り除かれてオーボエに持ち替えたときに楽に演奏できる手応えがあります。

今すでにイングリッシュホルンとオーボエと、それぞれを持ち替えて演奏する機会のある方で、持ち替えが苦手と思われる方は、もしかすると原因がオーボエの吹き方にも隠れているかもしれません。かく言う私もそうで、ずっとイングリッシュホルンが苦手なのだと思っていたのですが、違ったようです。これに気がついてオーボエの吹き方やリードを見直したことで、イングリッシュホルンも格段に吹きやすく鳴らしやすくなり、持ち替えも容易になりました。

それと、イングリッシュホルンに持ち替えやすいオーボエかどうかという個体の性質も関わっているように思います。通常逆の考えで、オーボエに持ち替えやすいイングリッシュホルンを選ぶ、とは言いますが、オーボエ側の事情もかなりあるのではと気が付きました。myオーボエを購入するとき、イングリッシュホルンも吹かれるかも!?という場合は、多少視野に入れた選定をしても良いのかもしれません。

持ち替えでお困りのことがあれば、ぜひご相談ください☆