オーボエが吹けてリードが作れる音大卒なら全員イングリッシュホルンも同じように出来るかというと、実はそうでもありません。イングリッシュホルンのリードは、オーボエとはまた違った工夫が必要になります。難しいので自作せず購入してしまうプロも多く、きちんとリードに関してレクチャーできる講師はやや限られます。最近ではイングリッシュホルンのリード作りまで音大のうちにできるようになる方も増えてきましたが、私の時代はあまりおらず、皆合奏用に支給されるのでそれを購入して使っていて、卒業していざ必要になって初めて学ぶスタイルが主流でした。そもそも私はイングリッシュホルン(以後EHとします)があまり得意でなく、なぜだか吹かされることが多かったので渋々と言う感じで、卒業後しばらくは必要なときはどこかから借りていました。それでもそろそろ限度があると感じて購入したものの、当時はリードを自作できませんでした!購入したリードで演奏していたものの、大衆向けに削られたものだと、思うような響きが作れない。自分と楽器に合うように作らないと・・・と思い、まともに自作を始めたのが4年くらい前のことです!それ以前も一応たまに作っていたのですが、オーボエでの理屈があまり通用しないので使い物にならず挫折していました(汗)ボーカルやチューブ、材料、糸の要素はオーボエと同じように重要ですが、オーボエとは違う観点で選ぶので、一からトライ&エラーを繰り返す必要があり、最終的に「こんな感じ」と思えるリードがようやく最近になって作れるようになりました。ここまで本当に長い道のりでした。
今のところはかまぼこケーンをシェーピングするところから作っていて、削りは手削りです。今日はオーボエとEHで違うところ、心がけていることについて、なんとなく記事として記しておきたいと思います。
ある程度しっかり開く材を使う
あまり柔らかくて色白な材料だと、息の通りが悪くしんどいし、音もモゴモゴとしてしまいました。やや開くしっかりした材を使うと、スコーンと抜けて心地よい吹奏感で演奏することができたと思います。ただし開きすぎるとオーボエ同様アウト!
オーボエよりもじっくり時間をかけて削る
オーボエの材料よりも厚いので、手削りの手間があります。一気に削ろうとすると心身ともに疲れるし、先述のとおりやや硬くて開くものを使うのでじっくり時間をかけて削ると良い結果に恵まれやすいと思いました。
個人的に、オーボエよりもEHのリード作りの方が習得に時間がかかり苦労しましたので、その覚悟ができるまでは自作はしないほうが良いかもしれません(^^;)でも、うまくできるとオーボエより何倍も長持ちするので、軌道に乗ればコスパは◎です♪
EHのリードを作ってみたいという方!ぜひお問い合わせください。ただし、レクチャーできる講師がやや限られるので可能な拠点が限定されるかもしれません。その点は何卒ご了承くださいませ・・・。