先週はかなりヘビーな内容を投下してしまいましたが、今週も音大・音高受験について書いていきたいと思います。

強い意志

音大を卒業した後に、どんな進路に進んでいくか、ご存知でしょうか?私の頃の私の周囲の当時のリアルな状況は、進学・留学またはその準備が3~4割。一般企業に就職が1割。音楽系企業に就職が1割。教員関係に就職が2割、音楽教室・音楽事務所に所属が1割。その他が1~2割。そもそも音大を出てしまうと、一般企業に就職も正直なところ、一般の大卒と比べて厳しいです。楽器と音楽に関する知識しかないので、一般教養が足りていないのです。むしろ、音楽がダメだから一般企業で~♪という方が難しいかもしれません。前回のお話にもつながってきていますが、音大卒はまっすぐ楽器しかやってきていないので、とにかくつぶしが利かないのです。

就職状況は、たぶんどの音大を出ても変わらないことで、何より大切だと思うのは

最後まであきらめないこと

だと思います。そこでこんな言葉が出る!?と驚かれる方も多いでしょう!でも、本当なのです。最後は諦めなかった精神力の強い人だけが生き残り、夢や目標勝ち取っています。実力以上に音大に入って、自分がどうなっていきたいか、そのためにどんなことをするのか。ただがむしゃらに練習をするのではなく、将来のビジョンをきちんと持っていく、強い意志が一番大切です。なので私は、受験を考えている中高生にはまずネガティブな話からしています。そこでたいていの子どもたちはあきらめていくのですが、そんな話に負けていては、夢はつかめませんよ!!誰に何を言われようと、自分を貫くパワーと意思があれば、自己実現は可能です。それは私の周囲の友人たちが体現してくれています。

例えばとある私の同級生。もう入学したころからハングリー精神がみなぎっていて、常に一生懸命、超がつく努力家でとにかくまっすぐ進むタイプの子がいました。この子は最初から留学したいと話していて、(当時から私は留学なんてスケールで考えられなかった…)実際に卒業後に予定通り旅立って、学校に入り、先日ヨーロッパの某国歌劇場のオーボエ奏者のポストに入ったと報告を受けました。やっぱりここまでどこに行っても目標意識がぶれず努力してきたからこそなんだろうなと…感激しました。正直に言って、この同級生ほどのメンタル力を持てる音大卒業生はそういないと思います。実力もさることながら、だからこそ掴めたのだと、思います。いくらテクニックがあっても、メンタルがもたなければオーボエは続けられません。そうやって脱落していく方も多いですからね。