これを書いている山内本人も当然女性ですが、本当に、女性という生き物とオーボエは良く似ていて、複雑で繊細でとても難しいと、最近思います。

私自身を「私って女性なんだなぁ」と思うことって正直あまりなくて、むしろ男性並みにお風呂は短時間だしお化粧も10分以内だし、けっこうガサツで細かいことが苦手なので、「男みたい」と思っているばかりなのですが、近頃変化をとても感じています。これは加齢の影響なのか、はたまた女子力アップの兆候なのか、分かりませんけれどね!(笑)

どういうことに変化を感じるかというと、いつもはあまり考えないようなことをクヨクヨ考えたり、なんだか落ち込んだり…あぁ元気ないなぁ…と思うとあとあとになってPMSじゃないか!と判ったり。ちょっとずつ年と共に装飾品がジャラジャラ増えてきて、加齢を身に着けるものでごまかしはじめたり。ちょっと若作りのお洋服が恥ずかしくて着られなくなったり。とにかく、5年前当然に出来たことが、出来ない。あれ…どうしたんだろう…と思ったりします。

女性という生き物は、自分が思っている以上に繊細で、色々なことを考えているものなのかなと考えるようになりました。オーボエに関しても、のらくらマイペースにやってます、とは言っているけど、なんだかんだで潜在的に考えて悩んだりしているのかも。

そう考えると、女性とオーボエってなんとなく似ていると思うのですが、どうでしょうか?繊細につくられた女性の器官のサイクルによって気分がすぐれなかったり、逆にテンションがいきなり上がっちゃったりするように、リードも天気などの変化で情緒不安定(笑)こんな似た者同士だから、十数年オーボエと共に生きて行けているのかもしれません。他の楽器をやっていた時は、「まぁ、このくらいかな」というところが自分の中で見えて、実際に極められていたかは別として、見切りをつけてしまったところがありました。けれどもこのオーボエという楽器は、不安定だけど最高の瞬間はほかの楽器にはかえられない特別なものがあるし、「オーボエの音、キライ!」ってなかなか言われることがない。リードや楽器でいくらでも可能性を広げることも出来るし、その逆もある…。

生徒さまに一度、「オーボエを吹く人ってマゾじゃなきゃ無理よね!だって振り回されるもの!」と言われたことがあります。本当にそうです(笑)ワガママで繊細なお姫様みたいなオーボエを、虐げられながら吹く奏者たち…でもそのたま~~に見せる最高の笑顔が見たくて、やめられないんです。